フィリピン旅行のお金 / 両替事情

フィリピンの紙幣と硬貨

紙幣
1000ペソ、500ペソ、200ペソ、100ペソ、50ペソ、20ペソ、10ペソ、5ペソの8種類です。このうち10ペソ、5ペソ紙幣は、 最近は、目にすることがありません。というわけで、現在、フィリピンで一般的に流通している紙幣は6種となります。
※2010年12月16日、フィリピン中央銀行がフィリピン・ペソの新しい紙幣(20、50、100、200、1000ペソの合計6種類)の発行を 公表し、現在、新紙幣と旧紙幣が混在して流通しています。 旧札は今後3年間有効としています。新紙幣の図柄は、フィリピン中央銀行のサイト で公開されています。
硬貨
5ペソ、1ペソ、50センタボス、25センタボス、10センタボス、5センタボス、1センタボの7種類です。 100センタボスが1ペソにあたります。

フィリピン旅行で持っていくお金

フィリピンを旅行する場合、日本円で十分だと思います。わざわざドル紙幣を用意する必要は 特にありません。フィリピンでは、手軽に 日本円をフィリピン・ペソに両替することができます。 なお、日系のホテルや旅行代理店、あるいは日系のお店で日本円をそのまま使える所もありますが、 基本的にフィリピンではペソ払いです。

しかし、旅行者にとって持参するお金がすべて現金、というのは抵抗があります。 そこで、トラベラーズチェック / TC は? と思いますが、残念ながらフィリピンでは トラベラーズチェックの使用はとても不便です。フィリピンの銀行でペソに換える必要がありますが、 手数料が相当かかります。それに、そもそも取扱いの銀行を探すのが大変です。

そこで、現金にプラスしてクレジットカードあるいは国際キャッシュカードを持っていくのが 良いと思います。

クレジットカード

日本と同じくフィリピンでも、VISAやマスターカード / MASTERなど国際クレジット会社提携カードで、 フィリピンのデパートや提携ショップなどで支払うことができます。 さらにキャッシング機能があるなら、イザという時、 ショッピングモールや銀行のATMなどで、フィリピン・ペソを引き出すこともできます。

キャッシングは金利が気になりますが、1万円、2万円ほどのキャッシングなら、帰国してすぐに繰り上げ返済をすれば、 さほどかかりません。 やはり、VISAやMASTERカードが付与されたクレジットカードは1枚は持っておきたいものです。

クレジットカードによるキャッシングは、カード提携のCD/ATMで行います。 フィリピンのCD/ATMは、1回の引き出しにつき、3,000~10,000ペソまでという限度額が設定されています。 それ以上の金額を引き出す場合は、数回に分けて引き出す形になります。引き出し手数料も、その都度かかります。

VISAやMASTERを比較すると、フィリピンではズバリVISAカード、ないしVISAとの提携カードがお勧めです。 というのも、フィリピンのATMは、VISAの世界的なCD/ATMオンラインシステムであるPLUS(プラス)に 対応していることが多いからです。 一方、マスター・インターナショナル社が運営するCD/ATMオンラインシステムのSirrus (シーラス)に対応している ATMは少なくなります。

さて、クレジットカードを持っていく場合は、事前の口座残高管理はシッカリと!  現地での利用方法、規約、手数料なども、必ず確認しておきましょう。

国際キャッシュカード / インターナショナルカード

国際キャッシュカードは、日本の銀行口座にある現金を海外で引き出したり、 残高照会などができるキャッシュカード・サービスです。 クレジットカードのキャッシングと同様、 PlusまたはCirrus マークのついているCD/ATMで現金の引き出しや残高照会を行うことができます。

銀行によって、3~4%の手数料がかかったり、1回の引き出しにつき210円といった具合に出勤手数料がかかるカードもあります。 さらにプラスして、海外ATM設置銀行が独自に手数料を取るケースがあります。 ATM使用料がかかるATMと、かからないATMがあるのです。 気になるので調べてみたところ、特にアジアでは1回につき200円~400円程の高額手数料が発生するケースが多い ようです。気になるフィリピンは・・・しっかり取られるようです。

つまり・・・・・・まとめると、国際キャッシュカードは決してお得ではないが、便利だということです。 多額の現金を持ち歩く必要がない、という安全性は捨てがたいものがあります。 クレジットカードと同様、紛失した場合は利用を停止することもできます。

さて、管理人がお勧めのカードは新生銀行です。というのも新生銀行のキャッシュカードには 「インターナショナルキャッシュサービス」が標準で装備されているからです。 カード自体の発行手数料・年会費も無料です。 (^_^)  楽天銀行デビットカードもお勧めです。為替換算レートが2.94%と新生銀行より 良いのですが、カード年間費が1000円かかります(カードの種類による)。

新生銀行
新生銀行では、通常のパワーフレックス(PowerFlex)カードに国際キャッシュカード機能が標準で付いています。 発行手数料・年会費は無料。 円換算レートは、VISAインターナショナルのレートに4%を加算したもので、引出手数料も無料です(前述のATM使用料は除く)。 VISAのPLUSシステム。
楽天銀行
円換算レートは、VISAインターナショナルのレートに2.94%加算したもので、 引出手数料も無料です(前述のATM使用料は除く)。 VISAのPLUSシステム。
スルガ銀行VISAデビットカード
円換算レートは、VISAインターナショナルのレートにに3%(2011年4月1日から)加算したもの。 さらに、1回の利用につき210円の手数料がかかります。VISAのPLUSシステム。
シティバンク ワールドキャッシュ
シティバンク ワールドキャッシュは、事前に専用口座に入金したお金を 現地通貨で出金するプリペイド型の国際キャッシュカード・サービスです。
※2008年3月に新規発行を終了し、サービス自体も2011年3月に廃止されています。
シティバンク バンキングカード
円普通預金用キャッシュカードとして発行されるバンキングカードに国際キャッシュカード機能が標準で付いています。 為替手数料は、1回の引き出しにつき210円。シティバンク手数料一覧 (PDFファイル)
みずほインターナショナルキャッシュカード
みずほ銀行のインターナショナルキャッシュカードです。 Cirrus(シーラス)マークの付いているATMで利用することができます。
※2009年11月30日をもって、新規の取り扱いは終了。
三井住友銀行国際キャッシュカード
三井住友銀行の国際キャッシュカードサービス。
平成22年5月24日をもって、新規の取り扱いは停止。
東京三菱UFJ銀行インターナショナルカード
東京三菱UFJ銀行のインターナショナルカードです。引出し手数料は、海外で引き出し1回ごとに105円。VISAのPLUSシステム。
※新規受付を終了。

両替について

マニラやセブなどの大都市では、日本円をペソに両替できる場所は沢山、あります。一方、 地方小都市に行く場合は、両替する所をすぐに見つけることができない場合もあります。 そこで、あらかじめ大都市で両替を済ませておく方が賢明です。

また、マニラから地方に行く場合、ある程度、マニラで両替することをお勧めします。 一般的に、地方都市に行くに従い両替のレートは悪くなります。

空港の両替所

成田国際空港や関西国際空港でも日本円をペソに両替できますが、非常にレートが悪いです(^_^; 日本での両替はまったくもってお勧めしません。

マニラ国際空港の税関を出てすぐの場所に両替所があります。空港なのでレートは良くありませんが、 空港から市内へのタクシー代など、当座に必要なお金を1万円ほど両替するには便利です。 なお、日本に帰国する際はフィリピン・ペソから日本円へ両替することもできます。 また、マニラ国際空港とセブ・マクタン国際空港での両替を比較すると、若干、マニラ国際空港で両替する方がレートが良いです。

深夜到着の便で、あいにく空港の銀行が閉まっていた場合はどうするか? 空港内のATMで クレジットカードによる1万円ほどのキャッシングする手があります。帰国してすぐに繰り上げ返済すれば、 滞在先のホテルや、あらかじめ日本の銀行で両替するより、良いレートでペソ入手できるはずです。

ちなみに、両替できるのは1万円札、5000円札、1000円札です。 基本的に硬貨(500円~1円)は両替できません。フィリピンに限らず、通常、外貨両替はお札にのみ対応しています。

街の両替商

上手に使えば、一番レートが良いのが街の両替所です。街中に「MONEY EXCHANGER」という看板が出ているので、すぐにわかります。大都市の場合、街のあちらこちらに両替商を見つけることができます。ただし、店によって両替レートは異なります。

マニラを例にとると、もう20年以上も前から、 エルミタ地区のマビニ通り沿いにある「EDZEN MONEY CHANGER」が、良いレートの両替商として有名です。 ただし、込んでいる場合は小一時間ほど待たされることもあります。 「EDZEN MONEY CHANGER」の周囲には沢山の両替所が集まっており、中には良いレートの両替所もあります。 その一方で、両替のお金を誤魔化す悪質な両替商もあるので、ご注意を!

セブだと、セブ市のフエンテ・オスメニア(オスメニア・サークル)の陸橋下あたりにある数件の両替所が、 レートが良い両替商として古くから有名です。

しかし・・・・・・・・・レートが良いとはいっても、1万円を両替して200円ほど得した! といった按配です (^_^;  通常の旅行で、わざわざ物騒なエルミタのマビニに赴いたり、マクタン島からセブ市内のフエンテ・オスメニア(オスメニア・サークル) に行く手間と労力と時間を考えれば「?」です。 ショッピング・モール内で買い物のついでに両替する方が、多くの場合、効率的でしょう。

ショッピングモール

SMショッピングモールをはじめ、都市部のショッピングモール内では、通常、 カウンター形式の両替店が入っています。両替レートは、街の両替商でレートが良い店と比べれば、 多少、良くないケースが普通です。 とはいえ1万円をフィリピン・ペソに両替した場合、100円や200円ほど損といった感触です (実際の金額ではなく、あくまで感触です)。また、街の両替商だと当たり外れがありますが、 ショッピングモール内の両替店は、少なくても、外れがありません。 利便性、安全性から考えてショッピングモール内での両替はお勧めだと思います。

ホテルのフロント

中級以上のホテルでは、通常、フロントで両替をすることができます。とはいえ、両替レートは非常に悪い ことが多く、両替額も限定される場合があります。

銀行

フィリピンでも、もちろん商業銀行の窓口で両替することができます。 両替レートは、国際為替レートに銀行独自の基準を適応させるため、通常、あまり良くありません。

両替時の注意!

街中やモール内などで、「良いレートで両替する」と声をかけてくるケースは、完全無視!に限ります。 プロのマジシャンもビックリ!の巧みな手裁きで、お札をご魔化されてしまいます。

両替を行う時は、必ずその場(窓口)でお金を数えて確認! もし間違っていたらすぐにクレームを入れましょう。金額を確認できたら、お金はしまい、なるべく早くその場から立ち去るのが賢明です。

また、帰国などに際してフィリピン・ペソを日本円に両替する場合、日本円をフィリピン・ペソに両替した際のレシートが必要になる場合があります。レシートは、捨てずに保管しておきましょう。

さらに詳しくフィリピンを知りたい方は、以下のページをどうぞ。