フィリピンのスポーツ

フィリピンの国技「Sipa」とは?

日本の国技は相撲です。では、フィリピンの国技とは? 実は「Sipa」なんだそうです。

「Sipa」とは、フィリピン語で「蹴る」という意味ですが、この場合、フィリピンの伝統的なスポーツを指しています。

初めて、「Sipa」というスポーツのことを聞いたときは、いったいなんのこっちゃ? と思いましたが、 話を聞いて納得しました。

タイ、マレーシア、ラオスなどでも人気のあるセパ・タクロー(Sepak Takraw) のことでした。手を使わず、足で行うバレーボールのような競技です。

とはいっても、タイやマレーシアを旅行している時は、 セパ・タクローにこうじている現地の人々をよく見かけましたが、 フィリピンでは、未だ見かけたことはありませんが・・・・・・(^_^;

フィリピンにおけるバスケットボール人気

国技の話はさておき、フィリピンで最も人気のあるスポーツと言えば、ずばりバスケットボールです。 道端の軒先などにゴールネットを取り付け、ストリート・バスケットボールに昂じる子供たちの姿は、 フィリピンの至るところで目にすることができます。

また、街のコミュニティの中心には教会がありますが、その横はバスケットボール・コートという 光景も目にします。テレビのスポーツ中継で視聴者を熱くさせる番組と言えば、バスケットボールです。

実際、フィリピンには、PBA(フィリピンプロバスケットボールリーグ / Philippine Basketball Association) という、アジアで最も古い歴史を誇るバスケットのプロリーグがあります。

PBAには合計10チームが所属し、毎年、フィリピン人選手だけが参加するフィリピン・カップ(Philippines Cup)と、 外国人選手も参加できるフィエスタ・カンファレンス(Fiesta Conference)の2つのタイトルを巡って対戦します。

ちなみに、チーム名は、スポンサードする「企業名」+「ニックネーム」ですが、ナント、毎年、名前が変わるチームもあるそうです ^_^;

2008年のPBA所属チームは以下のとおりです。

  • Air21 Express
  • Talk 'N Text Phone Pals
  • Sta. Lucia Realtors
  • Red Bull Barako
  • Purefoods Chunkee Giants
  • Brgy. Ginebra Kings
  • San Miguel Beermen
  • Coca-Cola Tigers
  • Welcoat Dragons
  • Alaska Aces
Philippine Basketball Association
Philippine Basketball Associationの公式サイトです。フィリピンにおけるバスケットボール熱の高さを かい間見ることができます。

フィリピンには、プロリーグであるPBAだけでなく、アマチュアリーグも非常に盛んです。 中には、銀行だけで構成される銀行リーグ、果ては軍リーグや警察リーグまであるそうです。 フィリピン全体でいったい幾つのリーグがあるのでしょうか *_*

フィリピンでの野球人気は?

旧宗主国であるアメリカが持ち込んだスポーツには、バスケットボール以外にも、 野球があります。

戦後はアマチュア野球も盛んで、1954年に開催された第1回アジア野球選手権大会でフィリピンは優勝しています。 年配の方に話を聞くと、1970年代ごろまでは、野球のプロリーグもあったそうです。しかし、だんだんと野球人気は冷めて しまったようです。

ところが、2007年にBaseball Philippines(ベースボールフィリピン)というセミプロの野球リーグがスタートしています。 2007年5月に5球団1リーグ制としてスタート。現在は6球団の2リーグ制になっているそうです。

Baseball Philippines :: The Official Web Site
Baseball Philippines(ベースボールフィリピン)の公式サイト。

フィリピンが得意とするスポーツ

ほとんどフィリピンの国技とも言えるバスケット・ボール。では、凄く強いのか? と言えば、 ちょっと微妙な感じです。

アジア大会では、確かにフィリピンのナショナル・チームがよく活躍しています。しかし、国際レベルとなると…… 残念ながら、ちょっと疑問符がつきます。

国際的にフィリピン人が活躍しているスポーツ種目といえば、ボクシングが筆頭です。

日本のボクシング界では、日本人ボクサーを売り出すために、フィリピン人ボクサーに 「かませ犬」な役割を負わせたりしますが、これは日本のプロモーターの事情というもの。

世界に目を向ければ、フィリピン人ボクサーが活躍しています。

ことに、アジア人初そしてボクシング史上二人目で史上最多タイ記録のメジャー世界タイトル6階級制覇王者という 驚くべき活躍を見せるミンダナオ出身のフィリピン人ボクサー、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao/1978年12月17日~) は、まさに現代のヒーロー、生ける伝説です。

マニー・パッキャオの場合、その人気はフィリピンに留まらず、アメリカでも人気大爆発! アメリカを拠点に 活動している事情もありますが、とにかくマニー・パッキャオの試合の生中継を行うペイ・パー・ビューは、 アメリカでは記録的な数字を叩き出しています。現在、多くのボクシング専門誌・サイトのパウンド・フォー・パウンドランキングで1位にランキング されています。

2008年12月6日に行われたオスカー・デ・ラ・ホーヤ戦のフィリピンでのテレビ視聴率は、 45.6%を記録! しかも、ファイトマネーは、アジア人史上最高額となる1試合2,000万ドル以上!

本人のインタビュー記事を読むと、35歳ぐらいまでには引退したい意向を持っているようですが、 現在も(2010年12月時点)、プロボクサー、そして政治家として活躍しています。

そう、マニー・パッキャオは政治家としての顔も持っています。2007年5月にミンダナオ島南コタバト州で下院選に出馬。この時は落選しましたが、 2010年5月の下院選挙に再度挑戦し当選しています。

なんでも、2007年の時は「議員に当選したらボクシングを引退する」と宣言していたため落選。2010年の時は、 「議員に当選してもボクサーを続ける」と宣言したことが当選の理由と説明されています。 本当でしょうか? (^_^;

:::: P A C L A N D ::::
フィリピン・スポーツ界のヒーロー、マニー・パッキャオの活躍をサポートするサイト。 サイト名「P A C L A N D」は、マニー・パッキャオのニックネーム、「パックマン」からきています。

その他、フィリピン人が国際的に活躍している分野に、ボーリングとビリヤードがあります。

果たしてビリヤードがスポーツの範疇に入るのか、ちょっと微妙な気もしますが、これまでに何人もの世界チャンピオンを 輩出しています。